僕が劇団を辞めた理由。
地元の大学を卒業したがお芝居がしたくて上京を決意した僕。
東京の劇団へ入団して2年半。僕は劇団を辞めた。
その理由はお金がないからである。
「え、売れない役者がお金がないなんて当たり前じゃん。人生甘く考えすぎじゃね?」と思う人もいるかもしれない。
まったくもってその通りである。
当時僕の月収は、アルバイトとたまにあるエキストラの仕事を合わせても10万円ほどであった。
さすがに“風呂なし3万のちょいボロアパート(この住まいについてもいつか書くかもしれない)”に住んでる僕でさえ月10万円では生活が苦しい。
買い物はほとんどクレジットカードを使って分割払い、その月は過去の自分の生活費を返済し、現金はカードでは買えない交通費や打ち上げ代に回した。どうしても現金が必要な時には飲み会の会計を僕がクレジットカードで払い、みんなから現金をもらうという作戦でしのいでいたりした。
そんな僕がお金がない時期を過ごして感じたこと。
それは貧乏は人間を小さくするということである。
心に余裕がなくなり、些細なことでも気になったり、欲しいものが買えない、食べられないストレスがどんどんたまる。
当時の僕は、地元から遊びに来てくれた友達が食パンに塗ったピーナッツバターの量にまで激怒するぐらいちっぽけな人間だった笑
「このままでは絶対にだめだ。」
その頃僕の周りの人間関係が変化したこともあり、その流れのまま勢いで退団した。
もちろんお金がなくても“やりたいこと”をやっている人はたくさんいる。
そう。僕は劇団に所属し“やりたくないこと”をしていたのだ。
次回は「そもそもなんで劇団員はお金(時間)がないのか」、「小劇団の仕組み」について書きたいと思う。